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2006年08月26日 Archive

天道虫

今朝の通勤での出来事。

ぼくは京葉線の新木場駅で、有楽町線に乗り換える。

有楽町線は新木場が始発なのでいつも座ることができる。


今朝も座れた。


そして、ふと足元をみると、天道虫が床を這っている。

動きが鈍い。 元気がないのだろうか?


しかし、いくら空いている有楽町線といえど、乗客は駅毎に増えてくる。


どうにかしてやらないと、誰かに踏み潰されてしまう。


助けてあげたい。

しかし、大の大人が、床にしゃがんで天道虫を拾いあげるなんて、ちょっと恥ずかしい。


もし、薄い紙一枚でももっていれば、紙ですくい上げられるかもしれない、、、 
といっても、やはり、紙もないし、あったとしても、これも恥ずかしい。


辰巳駅、豊洲駅、と駅に停車する度に、やはり乗客は増えてきた。


何人も何人も、天道虫が這っている近くを、乗客が通っていく。

しかし、奇跡的に、だれにも踏み潰されずに、まだ、奇跡的に床を這っている。


目を離したいけれど、気になって離すことができない。


自分があの天道虫の立場であったらどう思うだろう。  

もし、横にいる見知らずの人が、「恥ずかしい」という気持ちさえ捨てて、手を伸ばしてくれるだけで、

自分は殺されずにすむかもしれない。


とういより、ここで見過ごすと、自分はあの天道虫と、どこかで同じ立場になるような気がしてならない。



月島駅。 


まだ、天道虫は踏み潰されずにいる。  


しかし、天道虫は、ゆっくりと通路の真ん中から、向かい側の座席の近くに動いていく。


新富町。

向かい側の席に座ってる人の足元まで動いていった。


あー救われるかもしれない。 少なからずとも、通路を通っていく人達に踏み潰されることはない。


銀座一丁目。


天道虫はまだ向かい側の座っている人の足元にいる。

しかし、次の有楽町で、僕も含め、ほとんどの乗客がここで、下車する。


天道虫の真上を座っている人もここで下車するかもしれない。

その際、下手すれば、この人に踏み潰されてしまうかもしれない。


有楽町。


向かいの座席に座っている女性が立ち上がった。 


僕の視線は、彼女の足元から動かない。

彼女の足が動いた。



床にはこげ茶色した染みが残っていた。



一日中、いい気分がしなかった。

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