日経平均株価３００００円！

日経平均が１９９０年８月以来、約３０年半ぶりに３万円台乗せ、、、だそうです。

思い返せば、、僕は８８年に、証券会社に入社して、、その頃は２万５千円だったかな、
そして、初めて３万円を超えたのが、その年の年末、
株価はその後も上昇を続け８９年１２月には、史上最高値となった３８９１５円にまで上昇します。
よって、この９０年８月以来というのは、史上最高値から落っこちていく過程での３万円ということなので、
株価だけで見ると、、日本経済が四半期超に渡る低迷のスタート地点にようやく戻ることができたという風にも解釈できます。

ちなみに９０年８月のNYダウは２７００ドルくらいで、今は、３１０００ドル、１０倍以上の価格です。
（じゃあ、アメリカの人たちは、この期間で日本人の１０倍以上、金持ちになったのか、幸せになったのか、、を考えると、
いかに株価だけで、そんなことを判断するのは無理があることはよくわかると思います。）

昔の話になりますが、
僕はアメリカの大学を卒業して、日本の会社に入社したのですが、
その頃の日本の経済は、、今から考えると中身はほとんどなかったのかもしれませんが、
株価を代表に、お金、、だけで考えると、世界経済のリード役だったわけです。

僕も卒業後、アメリカで働こうと思えば、働けたと思うのですが、
それは、僕が通った大学の界隈でということで、どう転んでも、NYの一流証券会社や銀行になると、、
そんなのは、ほとんど夢物語で、面接すらできない、、のが本当のところです
一方、、日本にさえ帰国すれば、その当時、世界経済のリードシティーと言われた東京で働くことができる、、
なので、その時点で、日本に帰ると判断するのは、、いたって普通だったと思います。

しかし、日本に帰ってくると、、
まず、ほとんどの同期は、株と債券の違いがわからない、為替とはなんぞや、、
僕は金融専攻だったので、その当時、日本の準大手証券でさえ、米系の大手証券より収益が多かった時代だったので、
そんな会社に入ってくる人たちがこんな知識しかないのか、、と驚愕したものです。

そして仕事はブラックそのもの。
僕は、日本語が営業ができるほど喋れない、、という理由で本店勤務になったので、
運よく、職場は全くブラックではなかったのですが、
同期の９９％は、営業オンリー。
出社は７時台、帰宅は毎晩終電近辺。
無茶振りな営業、「はめ込み」が横行していて、
支店長や課長が勝手に、なにがしの株を、何万株って寄り付きと同時に買っていて、
１０円でも上がれば、、それをセットに買いと売りをセットに、お客さんの口座にはめ込むわけです。
損してるときでも、お客さんにはめ込むことができなければ、
親族や友達に作ってもらった、口座に一旦退避させて、損額は自腹で払うとか。。
もう無茶苦茶な世界なわけですよ。
僕にも、口座を作ってくれだの、あとで金返すから、どこぞやの口座に金入れてくれだの、、相談を受けたものです。
そんな職場なので、パワハラ、モラハラ、セクハラ、なんて当たり前、
何十％の新入社員は一年も待たずに退社していき、また何人かは精神を病むことになります。

まあ、そんなデタラメな努力もあって、日本の株価は、、上昇に上昇を続け、
その時か翌年に、スペインでオリンピックがあったと思うのですが、
その時のスペインの株式時価総額が、NTTの時価総額にも満たないとか、
山手線圏内の地価で、アメリカ全土の土地価格に相当する、、とか、
そりゃ、、もうひたすら、おかしな状態になっていたわけです。

ちなみに、今はGAFA４社の時価総額合計（グーグル、アップル、フェースブック、アマゾン）が、
東証の時価総額を上回っているそうです。。。

というより、、
今や、日本の一人当たりの平均所得は、先進国内ではほぼ底辺にあり、
一方、この期間も着実に経済成長を遂げたアジア諸国に比べても、
一人当たりGDPでは、日本は、香港、シンガポールより低く、韓国とほぼ同水準、もしかしたら、今年にも抜かれる、
あと数年後には台湾にも抜かれかねない状況です。

しかし、、、ですね。。
じゃあ、今の日本の生活が、その３０年前に比べてどうなのか、、と言えば、、
これだけ、成長を続けてないし、一人当たりの平均所得も下がったので、
大変だ、大変だ、、と言うのは、理解できないことはないのですが、

果たして、その３０年前の頃の日本と比べて、本当に貧しくなったのか、とか考えると、
それはそれで、ちょっと疑問に思うこともあります。。